Episode5 『あなたに私の財産を遺贈します!』|遺言・任意後見・死後事務委任をまとめて準備した事例紹介
【叔父・叔母の財産を「遺言公正証書」により、将来受け取ることになった、B様(姪っ子)さんの事例】
叔父と叔母の遺言書を作成して欲しい
「私の叔父と叔母の遺言書を作って欲しいんですけど…」
B子さんからご相談をいただいたのが始まりでした。
叔父(以下「C雄」という)さん、叔母(以下「E子」という)さんの財産状況(不動産、預貯金など)、家族関係、などを情報提供していただき、「遺言公正証書」の作成に向けた打ち合わせをB子さんと行いました。
加えて、C雄さん、E子さんの体調を考えると、「お二人の病状が悪化してから手を打つのでは遅い!」と思われたことから、C雄さん、E子さん、お二人の後見人も検討すべきである旨をB子さんに説明したところ「私がやります!」という勇ましいお言葉!
C雄さん、E子さんの「任意後見契約」「死後事務委任契約」の両契約を「遺言書」と併せて作成し、3本の「公正証書」をそれぞれC雄さん、E子さんについて作成することになりました。以降は、受任いただいた私と公証人との間で公正証書の原案を作成していきました。
戸籍の束がこんなに高くなるんですか…
「それでは、C雄さん、E子さんの出生から現在までの戸籍が必要になりますので、早速、戸籍の収集に入りますね」
「受遺者(法定相続人以外で財産を受け取る方)となるB子さんも戸籍が必要になります」
「C雄さん、E子さん、それぞれとB子さんとの関係を戸籍でチェックしますので・・」
するとB子さんが、
「わかりました!でも、結構大変ですよ…きっと…!」
ニコッとされたB子さんの笑顔の意味が、はじめは分かりませんでしたが、なんと、C雄さんは二度の結婚、E子さんは三度の結婚、しかも、C雄さんは11人兄弟、E子さんは3人兄弟(B子さんは、E子さんの兄の子供=姪っ子)、戸籍を縦に、横に、と手繰り寄せ、私が所有する家系図ソフトにデータを打ち込みつつ「う~ん!こちらが足りない!」などと…収集した戸籍と日々格闘しながら、何とか受遺者のB子さんにつながってOK!となりました。
戸籍を収集した市町村は、全道各地に及び、集まった戸籍は、なんと7cmほどの分厚さになりました。もし、C雄さん、E子さん、それぞれにお子様がいらっしゃれば、さらに戸籍の束が積み上がっていたと思われます。
兄弟姉妹が多い方、相続人との交流が少ない方へ
もし、遺言書がなければ、残された財産は「法定相続」されることとなり、「遺産分割協議書」を作成する必要があります。日頃より交流があり、お互いの話し合いがスムーズに進む場合は問題ありません。しかし、
- 交流がない
- どこにいるのかさえも分からない
- できれば関わりたくない相続人がいる
といった状況だと、なかなか相続内容に納得してもらえずに話し合いが前に進まない事例が見受けられます。
ご相談いただいた方には、今回のC雄さん、E子さんのように、
- ご自分の財産を「誰に」「何を」「どれだけ」相続(もしくは遺贈)させるのかを「遺言書」に残すこと
- 日常生活の面倒を見て貰う人をあらかじめ決めておくことが可能な「任意後見契約」
- 葬儀の方法やお墓の管理などのご自身の死後の手続きと、それを任せる相手を事前に文書で指定しておくための「死後事務委任契約」
の3本の契約をセットにして「公正証書にして残すこと」を強くおすすめしています。このことこそが「相続」を「争族」にさせることを防ぐ、大きなファクターになると考えています。「遺言書なんてまだ早いよ~!」なんて言っていると、突然、終活の波がドーンと押し寄せてくるかもしれません。
当協会では、ご相談案件に応じて、様々なケースを想定した「公正証書」の作成をお話しています。ぜひ何なりとご相談ください。お待ちしております。
